Vol.239 「第16回夏季パラリンピック東京大会」を観て感じたこと

我々医療人は、患者さんや要介護者に対して、その“助け”となる存在でなくてはならない。身体機能を助けるだけでなく、心も含めて助ける役割――患者さんたちが自らの限界を作らないよう、我々がガイドランナーとして引っ張っていくのです。

人間は自分が満たされているときは弱者を救えますが、悲しいことに余裕がなければ弱者にあたってしまうもの。その結果、子どもや親虐待が生まれてしまいます。ここで重要なことは、人間の奥にある本性を理解し、どう防ぐかです。そのためにはまず自分たちの心が豊かになること。同時に“弱者”として扱わない対等な関係性を持つことが重要です。

健育会では患者さんへの「約束とお願い」として、医療もサービス業であることを明確にし、そのためにはお互いに「権利と義務を尊重すること」を大切に考えています。

今回のパラリンピックでは、障害者と健常者が調和した大会でした。また人間の可能性は無限です。健育会でも日々真摯に業務に励みながら「ミラクル賞」を生み出していきましょう。

また本大会開催に際して、我々日本国民として得るものはありましたが、代償も払いました。残念ながら新型コロナウイルス感染者が増えたのは間違いありません。その代償に対し、我々医療人は社会貢献しなくてはならない。その点を重視し、健育会では今後積極的にさまざまな取り組みに挑みます。

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