Vol.262 健育会グループ第16回目看護・リハビリテーション研究会

続いて、宇都宮啓先生(健育会グループ 副理事長)からリハビリテーション部門の総評をいただきました。


山崎先生も指摘されましたが、リハビリテーション部門の発表は非常に明確で、わかりやすいものが多かったです。丁寧に仮説を立てたり、研究手法を冒頭で解説していたりする発表が多く、大変参考になりました。
竹川病院の「左半側空間無視」や湘南慶育病院の「クリニカルリーズニング自己評価」の研究は、難度の高いテーマ設定でしたが、発表者のわかりやすく伝えようという意図を感じることができたので良かったと思います。
この研究会の目的は、学会と違い「素晴らしい研究をした」ことを発表するだけでなく、日常の実感や疑問を研究し、その結果と考察を情報共有することで、健育会グループ全体のレベルアップにつなげていくことだと思います。

またすでにお話にあった通り、今回はじめて花川病院と竹川病院の共同研究が行われました。ウェルウォークだけでなく、左半側空間無視についても取り上げられ、2つの研究が共同研究されました。今後もワンチームとして、こうした試みがさらに広がることを期待しています。

冒頭理事長から、少しでも論理に疑問を感じたら迷わず質問するよう促すお言葉がありました。全体的に見て、論理に疑問を感じた発表はごく一部ありましたが、批判や反対ではなく、皆さんに非常に穏やかな言い方で指摘されていたと思います。褒めるだけでなく、無意識の誤りや論理の飛躍について互いに率直に指摘しあえる環境づくりは、グループとして非常に重要なことだと思います。今後も研究を進めながら、日常の業務を頑張って下さい。本日は本当にお疲れ様でした。

看護部門、リハビリテーション部門ともに、継続した研究や幅広い研究テーマの選定だけでなく、研究方法の整え方や考察の仕方など、全体的にレベルアップしていることを実感しました。新型コロナウイルス感染症蔓延の中でも、日々の業務と研究を地道に続けて本日の発表にたどり着いたことは本当に素晴らしいことだと思います。学会での発表に向けて引き続き、頑張ってください。そして、健育会グループの更なる発展につながることを期待しています。