Vol.336 2025年度 健育会グループ医師研修会を開催しました

私の講話の後、道免和久先生による特別講演「リハビリテーション診療に携わる医師に必要な基礎、理論、考え方」が行われました。
今回の医師研修会では、湘南慶育病院の鈴木則宏院長に座長を務めていただきました。

道免先生のご講演では、リハビリテーション診療に携わる医師に不可欠な基礎知識、評価の重要性、そして医師の哲学についてが述べられました。

リハビリテーション科医師の役割を、野球における「監督」やオーケストラにおける「指揮者」に例えられ、単に処方箋を出すだけでなく、治療方針を決定し、チームを適切に導く役割を担うべき存在であると説明されました。
また、治療効果を安定させるためには機能評価といった数値が必要であると強調され、エビデンスを確立するための第一歩は、数値化から始まると述べられました。

医師として求められることは、患者さんがその後、どのような状態まで回復するかといった予後予測が重要であり、「予後予測は外れるためにある」という逆説的な考え方を示されました。予後予測値を超えるアウトカムを目指すこと、そして予測が外れた理由を徹底的に考察することが臨床効果の向上と医師自身の研鑽につながると述べられました。