2017.10.31
実際に民間だからこそ成し得ている事例をこれから2つ話します。
2011年3月11日の東日本大震災において、石巻港湾病院(現 石巻健育会病院)は津波で壊滅的な被害を受けました。一階の天井まで津波が来たのです。この時職員は患者さんを全員3階以上に上げて守り、津波における患者さん、職員の被害は出ませんでした。そしてライフラインが全部寸断しているような状況でしたので、健育会グループの総力をかけて人や物資を送り、この病院を支えました。そして5ヶ月後には完全復旧。2015年には建物を津波の来なかった地区に移転し、病院名も「石巻健育会病院」と新たにしました。
一方で対照的だったのは、近隣の公立病院です。津波後、3日で復旧を断念し、患者さん達は自衛隊のヘリコプターなどで近隣の病院施設に移送されました。このケースは各方面から支援を受けられるにもかかわらず、組織が大きすぎて適時適切に動けなかったことが原因だと言われています。
またこの震災では、いわき湯本病院においても水の供給がストップし、診療を続けるのが困難な状況になりました。原子力発電所の事故の風評被害によりなかなか被災地に向かう人がいなくゴーストタウン化していったのです。そのような中、健育会グループでは人脈を使って、富士山から15トンの水を給水車を使用して現地へ運びました。
このように民間というのは、効率性とスピード、そしてチャレンジです。そういうものが我々健育会グループの文化であり、東日本大震災の際にもまさにその力が発揮できたと思っております。